【毎日の掃除習慣③】玄関を雑巾で拭く

毎日の掃除習慣

急な来客があるとき、慌てて玄関の靴やモノを片づけ、ホコリを掃除をした経験はありませんか?

普段からキレイにしておけば・・と後悔しても、時が経てばまた散らかる、汚れる。
脱いだ靴、好きなモノ、とりあえず仮置きしたモノなど、玄関はいつもガヤガヤと騒がしい。

玄関は住まいの入口であり、家の「顔」のようなもの。それなのに、1日の中でもっとも滞在時間が短く、汚れやすく、1番なおざりにされがちな場所なのです。

今回の記事では、玄関が散らかり汚れてしまう原因とセルフイメージに与える影響、「玄関を雑巾で拭く」習慣の具体的な方法をお伝えします。

この習慣を身につけることで、慌てて片づけたり掃除しなくても、玄関の騒がしいストレスから解放され、凛とした快適な空間を保つことができます。



住まいの入口を整える

毎朝自分を見送りしてくれて、毎晩自分を出迎えてくれる玄関は、住まいの「顔」であり、自分自身の「鏡」です。玄関の掃除は、誰かに見せるためではなく、とっさの応急処置でもなく、自分自身をおもてなすための基本習慣。玄関掃除の習慣は、「換気」「ゴミ出し」の習慣に続き、住まいの入口と自分自身を整える大事な習慣です。

お寺や神社、旅館やホテルに入った瞬間に、その圧倒的な存在感に魅了される理由は、五感で感じる「美しさ・清潔さ・凛とした空気感・建物独自の香り」など様々。外から中へと世界が変わる、玄関扉は言わば建物の「境界線」。境界線を越えたとき、その建物や住まいが「どれだけ大事にされているか」を、玄関全体の表情から感じることができます。

住まいの表情は、そこに住む人の表情と同じで、日々どんなお手入れをするかによって変化し続けます。何もせずに放置すれば荒れ、毎日優しくお手入れをすればイキイキとします。もし、今の玄関を見て気持ちが下がるようなら、玄関の掃除習慣を身につけながら自分自身と向き合うチャンスです。




玄関が汚れたモノ置き場になる原因

玄関が汚れる物理的な原因は、毎日靴や空気を通して外から汚れを運んでくるから。靴が汚れるので、玄関土間も汚れて当然です。だから、玄関が汚れていること自体、とても自然な状態なのです。

これに対して、玄関にモノがたくさん集まって散らかってしまう原因は、自然発生的なことではなく人為的なもの。「面倒・手間・とりあえず」から生まれた産物や、「好きなモノ・いただきモノ・便利なモノ」の集合体であることが多いです。動線的な理由や、他に適切な収納場所が見つからないということも考えられます。

玄関がセルフイメージに与える影響

仕事で多くのお家を訪問してきた経験から、玄関を見れば、家の奥に広がる光景をイメージすることができます。乱れ汚れた玄関を見ると、そこに住む人の心理的状態や生活状況をイメージし、その直感は大抵当たります。玄関だけが乱れ汚れていて、家の中はキレイということはまずありません。

玄関にモノが多い、散らかっている、汚れていると、無意識のレベルで日々ストレスを感じます。毎日出入りする際、散らかった玄関が視界に入るたびに、わずか一瞬で「未完了タスク」が頭を過る。イライラして落ち着かない、集中力がないといった状態を引き起こしやすくなります。

「片づけられない、掃除できないだらしない自分」というセルフイメージを強化し、自己効力感(自分は物事をコントロールできるという感覚)が低下し、やる気が無くなり、さらに汚れるといった悪循環に陥ることもあります。

今の玄関は自分自身の象徴

かつては私は、玄関にお気に入りのモノをたくさん飾っていました。「華やかで、おしゃれで、センスがあって、ゆとりのある暮らし」を象徴するモノ達がずらり。それは、「こんな人間だと思われたい」という願望の象徴でした。どう思われるか?という他人軸で生きていたのです。

本来の自分を否定し、問題の本質から目をそらし、「なりたいイメージ」だけで生きてしまうとどうなるのか?どれだけモノを集めても自尊心は満たされず、他の何かに依存し、周りには「自分のことを大事にしてくれない人」が集まり、悪循環に陥りました。

長年玄関掃除を続けた今では、最小限の靴や傘、小物類はすべてシューズクローゼットの中へ片づけて、外に飾っているのはお気に入りのディフューザー1つだけ。時々、季節の生花を飾ることもあります。

モノがない分掃除がとてもラクで、照明が玄関じゅうを明るく照らし、開放的な雰囲気になりました。帰宅した瞬間に、ホッとできる空間です。


玄関掃除の方法

ここからは、玄関掃除の具体的な方法をご紹介します。玄関にモノが多すぎる場合の断捨離方法については、別記事で書く予定です。

今まで玄関掃除の習慣がなかった人は、換気やゴミ出しの習慣と同様に、予定表アプリやカレンダーに毎日の予定として記しておきます。

玄関掃除が毎日の習慣になれば、玄関はほとんど汚れなくなるので、1回1~2分で掃除は完了します。完璧は目指さず、まずはサッと拭くことにチャレンジしてみましょう。

靴やモノをすべて片づける

最初に、出したままの靴やモノを片づけ、玄関土間に何も置いていない状態にします。

「換気」の記事でも書きましたが、脱ぎたての靴は汗・ニオイ・湿度がこもるので、しばらくベランダに出しておきましょう。
ついでに、靴の裏が汚れで真っ黒になっていないかもチェックしてみてください。靴裏が汚れている場合、材質によって水洗いやウエットティッシュで拭き、乾いてから所定の場所へ片づけます。

汚れた靴を履いていると、せっかく玄関がキレイになっても、出入りするだびに靴裏の汚れが玄関を汚してしまうからです。

玄関に出したままのモノ、仮置きしたモノは、すべて玄関収納か他の適切な場所へ収納します。どうしても飾りたいモノ以外は、靴も含めて玄関に出したままにしないように意識しましょう。


掃き掃除をする

玄関土間に何もモノがない状態になったら、ほうきで掃いてチリやゴミを除去します。クッションフロア素材で、目立つゴミやチリが落ちていない場合は、掃き掃除はパスしてOKです。

もし余裕があれば、掃き掃除の前に、はたきで天井や壁のほこりを優しく掃い落してから掃き掃除をしましょう。

玄関土間がコンクリートや石材などの場合、いきなりぞうきんで拭いても、細かいチリが取り切れません。細かいチリを除去できて、コンパクトで片づけやすいほうきがおススメです。100均にもいろんな種類がそろっています。


かたく絞った雑巾で拭く

掃き掃除だけでは、水分を含んだ付着汚れを除去できないので、雑巾で拭き取ります。

玄関土間が水に弱い材質の場合、水拭き可能か事前に確認してからにしましょう。最近の玄関は水はけが良いため、玄関に直接水を流すことはNGです。特にマンションでは、下階の家に漏水する危険もあります。

まず、雑巾を水で濡らしてかたく絞り、①ドアノブ、②玄関扉、③巾木(はばき)、④玄関土間の順に拭きます。忙しいときはサッと④だけでもOKです。特別な洗剤は不要です。

③の巾木は、床と壁のぶつかる接合部分に設置する部材のことです。この部材のおかげで、接合部分にゴミが入らず、床面に近い壁紙がすぐに汚れて破れるのを防いでくれる役割もあります。
巾木は1㎝ほどの厚みがあり、その厚み部分に毎日チリやホコリが溜まります。ここをサッと拭くと、本来の木の自然な輝きがキラリと光りとても美しいです。

玄関土間は外の汚染物質が付着しやすいため、玄関掃除専用の雑巾を1枚用意しておきます。毎日掃除をしていても真っ黒になるので、1~2ヶ月に1度を目安に新しいものと取り替えるといいと思います。外から入ってくるたくさんの汚れを、毎日キレイに拭いてあげましょう。



好きな香りを添える

玄関は、構造上ニオイがこもりやすくなる可能性があります。吹き抜けや24時間換気システムがついている場合は問題ありませんが、玄関に閉塞感がある場合、こまめに換気をしましょう。竹炭や除湿剤を1つ置いておくのもおススメです。

玄関掃除の最後に、時々、好きな香りのアロマスプレーを雑巾にワンプッシュしてサッと拭くと、玄関にほんのりと良い香りが漂います。強い甘さが残るバニラ・フラワー系よりも、ハッカや柑橘系の香りがおススメです。

アロマスプレーのアルコールに弱い素材の玄関では、自然な香りのアロマディフューザーや固形石鹸(赤い箱の牛乳石鹸など)を置いておくのもおススメです。帰宅するたびに、「ああ、今日も良い香り」と癒しの効果があります。好きな香りを求めて、いろいろな雑貨屋さんを探検してみるのも楽しいですよ。


まとめ

玄関は住まいの「顔」であり、自分自身の「鏡」です。すっきりキレイ、明るく風通しのいい玄関は、住む人や訪れる人の心を穏やかにしてくれます。そして、自分自身へのセルフイメージにとても大きな影響を与えます。

玄関の掃除習慣は、①靴やモノをすべて片づける、②掃き掃除をする、③かたく絞った雑巾で拭く、④好きな香りを添える、という4つの手順で行います。まずは④のみでもOKです。

自分自身や訪れた人をおもてなすための基本習慣であり、住まいの入口と自分自身を整える大事な習慣です。

この習慣を身につけて、快適清潔な玄関を保ち、今以上に自分自身を大事にして、自由に快適に生きていけますように。


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